(七日目/九日)孤独感

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(Central Time Zone)

今日は7時半に起床。8時過ぎにモーテルを出発するが、相乗りシャトルは私を最後に空港駅へと送ってくれ、結局ダウンタウンに9時半前に着く。天気は快晴。今日がシカゴを見て回る最後のチャンスになるので、昨夜今日の計画を入念に立てた。まず、科学産業博物館へ行き、近くのシカゴ大学内を歩く。そしてバスでフィールド自然博物館まで行き、最後はNavy pierで時間を過ごす。

最初の科学産業博物館へ行くバスは、なんと海岸(実際にはMichigan湖だが)沿いを走った。海(湖)がすごく綺麗だった。気温はまだまだ低く風も強いものの、空の青さは真夏のそれと同じですがすがしかった。博物館に着き、まずはMain Hallを見て回る。飛行機やらSLが展示されてあるが、どうも子供だまし。子供も多かったし。軽く全ホールを見て周り、早々に去る。

ただ、1つだけ面白いものがあった。ブラックホールの重力についてデモンストレートするもので、円形の平面が中央へ近づくごとに低くなって中心の溝に吸い込まれていっている。形としてはy=1/x(x<0)をy軸を中心に回転させたような形。正確にはy=-GMm/(r^2)なんでしょうが。いや、違うかな。位置エネルギー(∝1/r)でよかったのかも。どうでもいい。

とにかくそういう形のものと、コインを走らせるレールがセットになっていた。レールから好きな方向にコインを走らせると楕円軌道を描きながら中心の溝へ吸い込まれていくのである。徐々に速度が速くなって、溝の中にチャリーンと入る。まさにブラックホール。8ペニー(1cコイン)と5円玉も使ってしまった。ほぼ独占状態。

博物館を出ると、シカゴ大学のキャンパスのほうへ歩き出す。何ブロックか進み1つの古本屋を発見。さすが大学がすぐ側にあるだけのことはあると思い、入店。すると、東京神田の古本屋を思い出させるかのように、天井まで伸びる本棚に本が詰め込まれていた。店内も広く、何時間でも本を見て回れそうだ。値段も安く$75の本が$15になっていた。それもおそらく売れ残りを仕入れたもので、必ずしも古本というわけではないようだ。素晴らしい。

荷物になると思いつつも、$15の『ケンブリッジ哲学事典』とカントの『純粋理性批判』(ドイツ語版$8)を購入してしまった。岩波の哲学事典なんて1万円以上したし、ドイツ語の本なんてなかなか日本じゃ手に入れにくい。特にこの値段では。バックパックを少し重たくして、再び歩を進めた。

さらに数ブロック進むと大学の校舎らしきものが目に入る。いくつもだ。美しい校舎の横を通り、Bookstore(生協)を見て、大通りまで出た。並みの広さじゃない。所々に大学の地図があって、道に迷いそうになっても大丈夫だ。本郷の東大キャンパスも行ったことがあるけれども、比べ物にならない。町の中に大学の区画があるのではなく、大学の中に道が通っていて、町と一体化しているのだ。歴史を感じさせる。

さて、大通りからバスに乗る。シカゴ大学生らしい2人の白人と、大学病院帰りらしい2人の黒人女性とバスに乗ると、ぶったまげた。乗客がみんな黒人なのだ。白人など1人もいない。一緒に乗った2人の白人も数ブロック進んだだけで降車してしまった。そこが目的地だったのか、それとも居心地が悪くなってしまったのかは定かではないが。とにかく、その黒人だらけのバスに揺られてフィールド自然博物館近くのRooseveltで降りる。

もう少し近くまで行くバスはないかと周辺を歩いてみるが、不毛に終わる。風が冷たい。地図を見ながら湖のそばのフィールド自然史博物館に到着した。時間はすでに1時を回ってしまってたので、まずはここのカフェで昼食を取ることにした。チーズとビーフのホットサンドウィッチ。うまい。

腹ごしらえを終えると、鑑賞開始。Sueというティラノザウルスやでっかいマンモスなど見所は沢山あった。朝行った博物館と違って、勉強になるしゆったりと見物することができた。しかし、どうも好奇心が沸いてこない。荷物が重いせいだなと思いつつ、一回りして、博物館を出る。

この時点で、正直モーテルへ戻りたいなと思ってしまった。特に肉体的に疲れているというわけではないのだが、精神的に沈みだした。それでも、せっかくの機会なのだからと、RooseveltからMichigan Ave.を北上して、Navy pierへと向かう。途中、昨日行ったネットカフェを通りかかるので寄ってみることにした。

昨日送ったメールの返事があることを期待していたが、なんとHotmailのサーバーがダウンしている。なんだよ、と、追い討ちを掛けるように、期待が外れてしまった。まだ外は十分明るかったので、少しネットサーフをしてカフェを出ることした。最後まで、Hotmailにアクセスするが結局メールボックスを開けず。

Illionis St.を東へ進む。でっかいネロンの看板にNavy pierと書かれてある。中に入ると沢山の人でにぎわっており、土産屋が並ぶ。それらを冷やかしながら歩いていくと、各国の旗を売っているお店に出くわした。こっちに来たときから日本の旗が欲しいなと思っていたので、財布と相談しながら購入。これで部屋をデコレートできる。

建物の外にでると埠頭になっていた。夏の観光シーズンならMichigan湖をクルーズで回れるらしい。埠頭の先まで歩こうかと思ったが、楽しそうなティーネィジャーと沢山出くわしたことで1人で行くのは面白くないなと思い、踵を返す。チャイニーズを持ち帰りにして、オヘア空港行きの電車に揺られる。

今日は旅の孤独を感じていたように思う。博物館やNavy pierで多くの親子連れ、カップル、校外見学の集団と出くわして、自分には何かを話しかける相手がどこにもいないことに気がついた。周りにはこんなに人がいっぱいいるのにだ。また、昨日日本の友達にemailを送ったことで、日本にいたときの事を少し思い出していた。こっちの大学の友達に囲まれているときは、それでも、特に寂しいとは思わなかったが、今日は寂しかった。

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