2012年10月アーカイブ

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最近図書館で本を借りるようになった。

駅とは反対方向なので、ほとんど行ったことがない道だったけど、
自転車だとものの3,4分程度。

インターネットで読みたい本を蔵書の中から検索して予約までできる。
おかげさまで本代が浮いてます。

先日はぶらぶらと館内を歩いていて、『壇』(沢木耕太郎・著)が
目に留まった。

著者が『深夜特急』の沢木
耕太郎だったということと、以前テレビ
番組で壇一雄は料理が得意で杏仁豆腐を家族によく振舞っていた
という話が記憶に残っていたことが気になった理由だ。

小説などのフィクションはほとんど読まないのだが、無料で借りれる
ということもあり、貸し出してみた。

ただ、なかなか気が進まず、やっと今日読み終えた。

壇一雄の妻に著者・沢木がインタービューをし、妻の目線で文章が
書かれているというユニークな本だった。

内容的には壇一雄の伝記だが、それは妻の伝記でもあり、1組の
夫婦の生涯を本にしたものだった。

そのためか、客観的な伝記よりは感情移入でき、死の間際など、
その場にいるような感覚になる。

作家という職業の人間がその作品を通じにてなにを伝えたいのか、
その妻という目線からその自身の人間性にも触れることができ、
感慨深い本だった。

作家に限らず、伝記というのは少し熱くなる。

一人の人間が一生を通じて何を残そうとしたのか、どのように生きた
のか、一つの魂に触れるような気持ちがする。

そして、それはもちろん、自分がこれから一生を通して何をしていくのか
という質問を投げかけられているようにも思えてくる。

いまを生きることに一生懸命だけれども、自分の一生を俯瞰してみた時、
それは振り返ってみることしかできないけれど、満ち足りたと思えるように
生きてみたい。

少なくとも、今の人生で得たものは、それと共に人生を終えることに
後悔のないように生きたい。

それはつまり、死そのもの、または、死へのカウントダウンが予告もなく
訪れることを考えれば、今を一生懸命生きるということに他ならないのでは
ないかな。

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